政調費の六割 返還を求める勧告
五月七日、「市民派議員に辞職を勧告」の表題で、政務調査費の領収書を改ざんして収支報告書に虚偽記載した、岡山県玉野市議会の宇野俊市議員(無所属・市民オンブズたまの代表)の違法行為を書いた。
その宇野氏の〇六年度の政務調査費について監査請求が出ていたが、五月二十三日、監査委員は六十六万円の交付額のうちの四十一万円の返還を宇野議員に求めるよう、黒田晋市長に勧告した。
おかしな話と思われるだろうが、これで胸をなでおろしているのは当の宇野議員である。
先に書いたように、宇野議員は私費で支払ったものも交えて収支報告書を提出するという失態を犯している。それを知った私が、条例の規定を満たして訂正した報告書を提出するよう指導・助言したが、なぜか、議長はその届けを受理しなかったのである。
宇野議員がその訂正願いを配達証明で提出したのが〇七年十二月二十七日、市民から監査請求が出たのが今年の三月二十七日、まるで、その監査請求が出るのを待っていたかのように、今年の四月十四日、議長が議会運営委員会の協議会の議論(未確認)を受け、不受理を決めたという。議会の対応は言行不一致の宇野議員に対する政治的な思惑としか思えない。宇野議員の支離滅裂な言動をかばう気はないが、議会の対応は不可解の一語に尽きると言わざるを得ない。
議会の動きとは関係なく、監査委員は現に市に行政文書として存在する収支報告書で監査する。また、監査委員が求めていた領収書の提出を宇野議員は拒否していたのだから、監査委員の勧告は宇野議員にとっては予想の範囲内の結論だったはずである。
私が宇野議員の領収書の改ざんの違法行為を見破り辞職を勧告したとき、同議員は、「金で解決できないでしょうか」と言った。その意味を問うと、同議員はぬけぬけと、金を返還することで議員辞職を回避したいとの意思を示したのである。
私は、「改ざんの事実が発覚しないわけはない。仮に発覚しなくても、玉野市民と『市民オンブズ』と私を裏切った事実がなくなるわけではない。金を返して済む問題ではない。議員の職を辞して責任を取るのは避けられない」と説得し、「いずれにしろ政治生命は終わった」と言い切って決断を促した。
監査では領収書の真偽の事実確認までする必要はないので、六月定例市議会が見ものである。
市議会は今回の監査の結果をみて何かの決議をするのかもしれないが、それだけでは市議会総体が宇野議員の領収書改ざん事件の違法行為に目をつぶったことになりかねないのである。仮にそれで決着することになれば、宇野議員は喜んで返還命令に従い、市議会の決議にも馬耳東風、これですべてが一件落着したと胸をなでおろすに違いない。その結果、市民は宇野議員に対する議員報酬と期末手当等をムダ金として負担させられることになり、今期末には議員年金の受給資格も与えることになるのである。
一昨年の「市民オンブズたまの」の設立集会(ご案内)の中で宇野議員は、「眠る議会と死んだ監査委員」の実態を追及していこうではありませんか、と呼びかけている。しゃれにもならないが、「死んだ監査委員」は生きていた。今度は、宇野議員に「眠る議会」と酷評された市議会がどうするのか? 市民の大きな関心事となってきた。
玉野市議会の六月定例会は六月五日に開会となる。
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