議員を辞めさせる方法
宇野俊市玉野市議(無所属)の政務調査費をめぐる不祥事が明らかになった後、玉野市民の方から「なぜ、議会が宇野議員を辞めさせることができないのか」との問い合わせがあった。「一部の例外を除き、議員の懲罰は会議中の言動のみが対象となるもの」と説明し、「政務調査費の問題では処分はできないのでー」と答えておいた。ただし今回は、宇野議員が本会議で「議会を侮辱した」等の理由で懲罰動議が可決したものにつき、最悪の場合は、除名(議席剥奪)に及ぶ可能性がある。
地方議員の懲罰は、地方自治法によって次の4種類に法定されている。
1 公開の議場における戒告
2 公開の議場における陳謝
3 一定期間の出席停止
4 除名
もっとも軽い1の戒告は、図々しい議員にとっては痛くもかゆくもない処分。2の陳謝は、議決を経た陳謝文を、懲罰を受けた議員が公開の議場で読み上げて遺憾の意を表するもの。かなり屈辱的なものだけに、読むのを拒否し、あるいは文言を変えて読む議員がいる。だが、その行為が新たな懲罰の引き金になることがある。3の出席停止は、原則として次の定例会にわたることはない。議会でただ座っているだけの議員にとっては何の意味もない処分である。4に"最高刑"の除名がある。慎重に扱う要件として特別多数議決が規定されている。つまり、議席を剥奪するには議員の三分の二以上が出席し、その四分の三以上の同意を必要とする規定である。
9月8日に開かれる玉野市議会の懲罰特別委員会は、宇野議員にその意思があれば弁明の機会を与えるだろう。だが、宇野議員の最近の言動をみる限りでは、自身が正しくて他が悪いような詭弁を弄する可能性が大きい。その場合は新たな懲罰動議を誘発するか、一気に"最高刑"に進む可能性がある。
どこの議会にも、「普段から生意気だからこの際ー」と感情的に厳罰を主張する議員がいる。玉野市議会の役職の申し合わせは知るよしもないが、正副議長の選挙を2年ごとに行っている議会では、懲罰議員の一票を当てにして、「懲罰には賛成だが重すぎる」とばかりに、棄権するなどの別行動を取る議員がいるものである。
懲罰は、受ける議員にとっては重い意味合いがあるのは当然のことだが、懲罰を科す側の議員にとっても、振り上げた拳を簡単に下ろすわけにもいかず、結構、精神的負担は大きいはずである。いずれにしろ、9月8日の玉野市議会の懲罰特別委員会の傍聴人はさまざまな人間模様を目にすることだろう。
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