閉鎖議会に風穴を

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「本会議の委員長報告に質疑をするために通告書を議会事務局に出したところ、前例がないとの理由で事務局職員が受け取りを拒否しました」

 東京都内のある区議会の新人議員の電話だった。

「議員の権利に関することだ。議会事務局職員がにそんなことを言わせておいてはダメだよ。すぐに抗議しなさい」 と私はアドバイスした。

「あなたの区議会の会議規則には、『議員は、委員長及び少数意見を報告した者に対し、質疑をすることができる。また、議長は、質疑が終わったときは討論に付し、その終結の後、表決に付する』との規定がある。このように質疑と討論は議員固有の当然の権利だ。戦いなさい」

 このように説明してけしかけ、激励しておいたが、こういう話を耳にするたびにムカムカしてくる。

 ダメ議員が多いと議会の職員の質も同じレベルになるものなのか? 通告書の受け取りを拒否したという議会事務局職員のおつむの構造を覗いてみたいみたいものである。

 結局、くだんの新人議員は、議会内のさまざまな嫌がらせを気にせずに、同区議会の異例の質疑をやり抜いたという。一つずつ閉鎖議会に風穴を開け、それを広げるためのよい経験をしたことを評価し、今後も断固として戦い抜くことを期待している。

 ところで、拙著『デスマッチ議員の遺書』(インパクト出版会・2001年12月)に「東京二十三区の議会の概況」との見出しで、閉鎖的な区議会の実態を批判的に書いたが、現在に至るもほとんど改善されていないようである。本会議の質疑をみても、「例がない」のが9議会。「慣例により行わない」のが5議会。荒川区などは「申し合わせで行わない」というあきれた議会運営がまかり通っている。

 わが国のトップクラスと評価の高い、武蔵村山市議会の議会運営を主導した身には、信じがたい現実である。行政チェックの役割のある議会がそれを放棄し、儀式的に形骸化した運営に終始するのでは、喜ぶのは行政だけである。納税者はたまったものではないねぇ。

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Comments(1)

羽場頼三郎 :

本当に愚かな職員ですね。委員長に対する質疑は当然です。私も以前「議員定数を削減する条例」について、議会運営委員長に対して質疑をしましたし、岡山市議会9月議会ではわが会派の田原議員が環境消防水道委員長に対して「ごみ有料化の条例」について質疑をしたばかりです。
「例がない」などという言葉自体が、自分の無知をさらけ出している。私なら、議長にその人事権を発動するように強硬に申し込むけどなあ。

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