公文書が証明した「悪しき慣例」

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 議案の賛否の事前通告を求めている議会がある。余り耳にしたことがない「悪しき慣例」であるが、なんと、その「悪しき慣例」の存在を公文書が証明してくれたのだから、全国の議会に警鐘を鳴らす意味では書きやすくなった。
 

全国各地の地方議員から「えっ、どこにそんな議会がーー」との声が聞こえてきそうである。ところは東京の江戸川区議会、公文書は議会事務局発の議員宛のもので、「悪しき慣例」が次のように明記されている。

 

         第○回定例会の議案等に対する賛否について

 

○○議員様

 

定例会最終日の理事会及び議会運営委員会で、事務局から議事日程を説明する際、各議案等に対する各会派の賛否を報告しています。また、定例会最終日の議長の議事次第書作成のための重要な事項となります。

 つきましては、議案等に対する賛否を○月○日午後1時までに、議会事務局○○へ電話又はメールで連絡いただきたいと存じます。なお、反対される議案等については、理事会で反対理由を聞かれますので、簡潔な反対理由も併せてお知らせください。(以下省略)

                江戸川区議会事務局 議事係 ○○

 

 

 議案の質疑の後の採決前に行われる討論は、

「― 自己の賛成又は反対の意見を表明することである。その目的は、自己の意見に反対する者及び賛否の意思を決めていない者を自己の意見に賛同させることにある。――」(議員必携・山陽書房)

 この認識のある議員なら、採決直前まで態度を決めない、あるいは決めかねている者がいても決しておかしいことではない、と考えるはずである。何の疑いもなく全議員がこの「悪しき慣例」を容認していたとしたら、市民常識に照らして少々、感度が鈍いのではないか。

 賛否の事前通告にどのような意味があるのか? しかも、議案に反対する者の反対理由を事前に知って何をするのか? 長提出の議案に黙って賛成することが議員の仕事と思っている、多数与党の傲慢さの表れではないのか。

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Comments(1)

谷口總一郎 :

ふくお様、

先生がブログを書き始めたのは、偶然ですが私と同じ昨年2月からだったんですね。知りませんでした。数日前から記事を見て勉強させて頂いています。江戸川区議会の悪さについては上田区議のブログを通じてよく存じていますが、こんな事もあるんですね。

表決での賛否は「最終的な議員意思の表現」だと思っています。討論が終わるまでにその判断を明らかにしなくてはならない決まりはありません。それを、表決の時までに議会事務局に報告せよ」とは。笑っちゃいました。

こんな人口が1万6千人しかいないちっちゃな町でも、そんな田舎議会がやるようなことはしません。

それに、「反対理由も理事会で聞かれるから、それを簡潔にまとめて連絡するように」とは。驚き、あきれています。

東京の議会って、時代が遅れてますね。区議会に比べれば、うちはまだマシかな。

先生、ホントに勉強させて頂いています。


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