会議録から消えた正論

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 良くも悪くも議会は数が物をいう世界である。だが、この事例は正論が会議録から抹消された極めて悪意に満ちた事例として紹介する。
 舞台は品川区議会の053月の予算特別委員会、発言抹消の被害者は三村りつ子委員(品当時・品川・生活者ネットワーク)。抹消されたのは総括質疑の次の部分だった。

「品川区議会は会議に出席するたびに23区でも最高の6,000円の費用弁償が支給されていて、年間で1,800万円、議員一人当たり43万円になっている。多摩地区の26市ではすでに廃止になっている。議会の中にいると一般常識が通用しないことがたびたびある。(学童保育に変わる小学生のための全児童対象事業の)すまいるスクールのおやつはいらない、という議論を、予算特別委員が費用弁償をもらい、蜜柑やバナナを食べながらやるというのは一般常識から離れている。区の非常勤職員には最近の見直しで交通費が支給されるようになったが、それでも一日420円が上限である。議員には、会議が半日で終わることがあるのに6千円では一般常識としてバランス感覚を欠く対応だ。見直す考えはないか」

 これは一般常識から見れば当然、正論である。だが、多くの議会の多数派の感覚では「非常識発言」となる。その例に漏れず、早速この発言にケチをつけたのが自民党会派のT委員(当時)、彼は「三村委員の発言中に『一般常識から外れている』等の不適切な発言があったので、議会改革に関する議事録のすべてを削除することを求める」と、社会常識に挑戦する動議を出した。直ちにこれに呼応したのが、自民、公明、民主、無所属の会の4会派だった。かくして発言のすべてが会議録から抹消されてしまった。まさに一般常識の通用しない世界を証明したのである。

 おやつを口にしながらの予算・決算の審査などは一般常識では非常識だ。念のために議会事務局に問い合わせたところ、「おやつはバナナと蜜柑です。お茶も入れています」と、真顔で教えてくれた。

 テレビのカメラが入るときは、証拠を映像に残さないように意識しているのか? おやつは片付けるということである。まるで、麻生首相の好きなマンガの世界である。

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ふくお ひろし

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