杉並師範館の?      職権乱用も

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 杉並区の教育委員会は、教育財産の済美教育センターの一部を杉並師範館に使用料全額免除で使用することを認めている。もちろん許可には法令上の手続きが必要なのは言うまでもない。だが、そこに至る事務に職権乱用の疑いがあることが分かった。
 地方自治法には、「行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度においてその使用を許可することができる。」との規定がある。そして「杉並区教育財産管理規則」には使用の許可基準(下段参照)として、具体的な該当事項が8項目明示されているが、師範館にはその例外として9番目にある「前各号に掲げるもののほか、特に必要があると認めるとき」の規定を適用している。

さらに使用料は、「行政財産使用条例施行規則」の第4条の使用料の減額又は免除は、次のとおりとする」と、使用目的の定めがある中の六号を適用している

 

一 区が自ら行政目的のために使用するとき。 免除

二 官公署が直接公益のために使用するとき。 五割

三 公共的団体が直接公益のために使用するとき。 五割

四 区との共催で行う事業のために使用するとき。 免除

五 区の後援で行う事業のために使用するとき。 五割

六 前各号に定めるもののほか、区長(教育委員会の管理する行政財産に係るものについては、教育委員会。以下同じ。)が特に必要と認めたとき。減額又は免除

 

例外的に条文に定めのある「特に必要と認めるとき」ばかりを、さしたる基準もないままに適用して全額免除の決定をするのでは、恣意的な判断が働く余地が大有りと考えなければならない。しかも問題はそれだけではない。平成17年7月28日から平成17年8月25日までのⅠか月近く施設の無許可使用(不法占拠)を容認しているのである。

区教育委員会と師範館が8月25日に締結した「教員の養成に関する事業の実施に関する協定書」には、区が師範館に事務室の場所を提供するとの項目があるが、この協定の締結日は8月25日。そして同日、師範館は施設の使用と使用料免除の申請書を提出している。

それを受けた教育委員会は、規則に基づき政策経営部経理課長と協議しているが、その許可理由として、「杉並師範館の計画している事業は杉並区教育委員会と締結した協定に基づくものであり、事務局等として使用するに当たり、当該施設の管理運営上支障がないため」とぬけぬけと起案書に書いて同意を得、パタパタと教育委員会は使用・使用料免除の決裁をして、なんとその日のうちに許可書を交付する早業。双方馴れ合いで既成事実を積み上げ、その事実を追認して形式的な手続きを踏んだだけの決裁であることは明白である。

もう一点、元々、法令上、本務の職務権限の関係で兼職を認めることのできない職員に師範館の業務を兼職させ、その職員が本務の許可事務を行っているのだから、使用許可は違法・無効なのである。したがって、「使用の許可と使用料全額免除については職権乱用で違法である」との主張と共に、措置請求・住民訴訟の争点の一つになるのは間違いない。

 

杉並区教育財産管理規則

(使用の許可基準)

第十六条 財産は、次の各号のいずれかに該当する場合は、その用途又は目的を妨げない限度において使用を許可することができる。

一 国又は地方公共団体その他公共団体において公用又は公共用に供するため使用するとき。

二 運輸、電気、水道又はガス供給事業その他公益事業の用に供することがやむを得ないと認められるとき。

三 職員及び施設を利用する者のため、食堂、売店等の施設を設置するとき。

四 隣接する土地の所有者又は使用者が当該土地の利用のため、相隣関係上やむを得ないと認められるとき。

五 災害その他緊急事態の発生により応急施設として短期間使用させるとき。

六 公の学術調査研究、公の施策等の普及宣伝その他公共目的のために行われる講演会、研究会等の用に短期間使用させるとき。

七 区長又は行政委員会の事務事業を遂行するため、学校その他教育機関の施設を短期間使用し、又は利用させることが必要と認められるとき。

八 公共的団体若しくは公益的団体又は別に定めるところにより、あらかじめ区に登録されている団体が行う公共若しくは公益上の目的のための事業又は営利を目的としない事業の用に短時間使用させる場合

九 前各号に掲げるもののほか、特に必要があると認めるとき。

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ふくお ひろし

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