世論を弄ぶ2人

| | TrackBacks(0)
 衆議院の解散・総選挙を求める世論と、民主党小沢一郎氏の党代表の辞任を求める世論がある。結論を出し得る立場の人物に共通しているのは、都合の良い世論を使い分けしているだけ。多くの国民の意見に耳を傾ける姿勢がうかがえない。
 その一人の麻生太郎首相は、北朝鮮が6カ国協議からの脱退などを表明したことに対し、「国際世論に真摯に耳を傾けるべきだ」と批判した。思わずふき出してしまった。多くの国民の意思が集約されたのが世論である。それを無視しておいて国際世論云々では、「言葉は使いよう」とは言うが、まるで説得力はない。

 もっとも、世論を無視することでは小沢氏も引けを取らない。党内の続投容認を拠りどころとしているのか、国民の多くの退陣要求に耳を傾けようとしない。その姿勢の悪さに対する批判から、世論調査では「どっちもどっち」の結果が示されている。

 昨日、小沢氏の辞任を前提にした各党の獲得議席の次の予測が目に入った。

 

衆院選予測、小沢辞任で民主230議席 自民は下野

西松建設事件の追い風を受け、麻生太郎内閣の支持率は20%台半ばまで回復した。永田町では2009年度補正予算案提出・成立後の5月にも、首相が衆院解散・総選挙に打って出るとの見方もあるが、勝敗はどうなるのか。政治評論家の小林吉弥氏の政党別獲得議席予測では、自民党は持ち直したが、なお200議席を割り込む惨敗を喫し、公明党と合わせても過半数(241議席)に届かず下野するという衝撃的結果が出た。ただ、民主党が比較第1党になるには、小沢一郎代表が選挙前に退任することが絶対条件になるという

【「二階ルートへの展開も懸念材料」】

「西松事件の影響は、東京や大阪などの都市部で大きく、民主党の獲得議席は約1割減少した。しかし、地方では、年金問題や経済の疲弊、公務員の暴走を看過してきた自民党政治への批判が強く、総じて民主党は堅調。不確定要因は多いが、まだ事件後の世論調査でも『民主党中心の政権』を望む声が多い」

 小林氏はこう語る。政党別の獲得議席予測は、過去2回の国政選挙のデータと報道各社の世論調査、独自の選挙区事情調査などをもとに、小林氏が分析した。

 まず、前回の郵政総選挙で大勝した自民党は現在304議席だが、小林氏は「小選挙区132、比例区63の195議席」とみる。2月末あたりの最悪の状況は脱したが、109議席減という壊滅的打撃を受ける。

「敵失で一時的に支持率が上がっただけ。不支持率も微減に止まり、麻生内閣、自民党政治への失望感は根強い。最近、首相の迷走劇や漢字読み間違いは報じられないが、一度定着した負のイメージは消えない」「首相は外交や経済対策というロケットを次々に打ち上げて、何とか命脈をつないでいるが、選挙目当てのバラマキでは有権者はダマせない。西松事件の二階ルートへの展開も懸念材料だ」

 

 太田昭宏代表率いる公明党は現在31議席だが、小林氏は「小選挙区6、比例区20の26議席」と分析する。

「公明党は危機には強い。ただ、支持者の中にも自民党政治への不満は強く、6割は機能していた自公協力が5割程度に落ちるのでは」

 与党陣営は、自民党と公明党、改革クラブ、与党系無所属を合わせても221議席で過半数に届かず、政権を手放すことになりそうだ。

【「岡田新代表で戦うのがベスト」】

 一方、民主党は現在113議席だが、小林氏は「小選挙区150、比例区80の230議席」と予測。117議席増で比較第1党に躍進する。

「西松事件で、民主党のイメージは大きく傷ついたが、政党支持率が1割程度しか落ちていないことは注目。国民の中に『日本の混迷を乗り越えるため、民主党に一度やらせてもいい』という意識は続いている」

ただ、選挙前に小沢氏が代表を退任するのが大前提。このまま選挙戦に突入すると、国民の我慢が限界に達し、一気に風向きが変わる可能性が高い。比較第1党も危うい。甘く考えてはダメ。岡田克也氏を新代表にして戦うのがベストだろう」

 このほか、共産党は現在9議席だが「小選挙区0、比例区10の10議席」。社民党は現在7議席で現状維持。国民新党は現在5議席だが「4議席」。新党大地と新党日本は1議席とゼロだが「1議席」ずつ。野党系無所属で「6議席」と予測する。

 では、総選挙後の永田町はどうなるのか?

「陰りは見えるものの、なお民主党中心の連立政権の可能性が高い。岡田氏が首相になり、小沢氏は幹事長になるのでは。小沢氏には批判も多いが、旧体制打破への期待も強い。ただ、民主党の前途は安泰ではない。国民は我慢が続かず、政権発足後3カ月以内で『霞が関改革』か『税金の無駄遣い撤廃』で具体的端緒を示せなければ、支持率は急速に落ち込む」(ZAKZAK 2009/04/15

この記事へのトラックバック(0)

トラックバックURL: http://fukuohiroshi.net/mt/mt-tb.cgi/211

プロフィール

portrait.gif

ふくお ひろし

詳しくはこちら »