勝ちすぎた民主 共産は議席減
都議会議員選挙は大方の予想通り、民主党が第1党に躍進した。ただ1人の市民派の現職の福士敬子氏(杉並選挙区)が激戦を勝ち抜いたのは嬉しかった。
一方、共産党が各地で競り負けて議席を減らしたのは残念。この品川選挙区(4人区)も民主党の2人と公明党現職の当選は予想していたが、最後の1議席を自民党の現職と争った共産党の新人が惜敗した。これが今回の選挙の全都的な特長だった。
共産党は支持者拡大にもう少し工夫があれば、と危惧していたが、「余計なお世話」と言われかねないので具体的には書かない。だが、議席を減らしたとはいえ同党は8議席ある。自公が過半数を割った現実の前に、この議席数を利用しない手はないだろう。つまり、議会の役職の決定に際して取り引き材料にするのである。民主党からは議会人事での協力を求められる確実だから、「(共産党の公約の)75才以上の医療費無料化」に協力するとの確約を取ることである。一種の取り引きだが、都民の福祉のためなら批判されることはない。財源は築地の移転の撤回等々、民主党の主張している施策から回すこともできるだろう。特養老人ホームの建設にしてもそうだ。
民主党が協力しなければ、議長職にありつきたい自民党に要求を呑ませて一票を投票することだって考えてもいいことである。政策実現のためには大胆に変わったほうがいい。少数派の選挙公約は「絵に描いた餅」と見られることが多いが、それはそれとして、都民のために議席数を利用して政策を実現することで有権者の同党に対する見方が変わってくるはずである。そして次の選挙の支持者の拡大につながるはずである。
それにしても、前回の総選挙の「郵政民営化」と、今回、民主党が都政の政策以上に呼びかけた「政権交代」の掛け声に呼応するかのように動く有権者の投票行動に一抹の不安を覚えるのは私だけではあるまい。生まれ育った時代の歴史を振り返り、一夜にしてファシズムに動員される恐れさえ感ずるのである。「杞憂だよ」と笑われるかもしれないがー。
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