政権担当能力に疑問
民主党のマニフェストの財源問題を批判していた自民党が、後出しジャンケンでマニフェストを公表した。
そのマニフェストには肝心の財源が抜け落ちているのはお粗末極まりない。民主党の岡田幹事長がそこを突き、「0」と言ったのは正しい。だが、民主党のマニフェストはどうなのか? 一旦公表したマニフェストでも、よほどの理由があれば見直してもいいとは思うが、修正、訂正、追加ーと醜態続きのマニフェストでは、危なっかしくて見ていられるものではない。
党内の政策立案能力に問題があるのか、はたまた世論に鈍感なのか。声が大きく影響力のある知事には地方分権で振り回され、米国との自由貿易協定(FTA)締結については農業者の反発や自民党の批判をまともに受け、慌ててこれも修正するという。関係者に一度生じた不信感は修正しただけで払拭できるとは考え難い。外交・安全保障はこれから議論するというお粗末さだ。
寄せ集めの選挙互助会のような政党だとは理解しているが、早くから解散・総選挙を要求してきた政党だ。とっくの昔に方針が確定していなければならない問題ばかりである。
また、埼玉県知事が今日、民主党が先に公表したマニフェストに八ツ場ダムの建設中止を盛り込んだことに抗議し、「中止は国の支出が増える」として方針撤回を求める文書を鳩山由紀夫代表らに郵送したという。これに対する対応次第では無党派層が離れ、待ちに待った政権交代は幻となるだろう。
公表済みのマニフェストに地方分権が抜け落ちていることを問われた鳩山代表は、「あれはマニフェストではない。政権公約だ」と平気で言い訳をした。岡田幹事長がそれを否定してつくろったが、相次ぐ失態と代表の発言の"ブレ"がやたらに多いのが気になる。
政権交代がなったかのように党全体が浮かれているようだが、何でもありの自民党の怖さを警戒したほうがいい。無党派層の声なき声に鈍感なようなところが大きな傷になる恐れがあるのに、その無党派層に、仮に政権に就いたとしても果たして持つのかどうか不安視されるようでは、選挙結果に重大な影響が出るかもしれない。一言で言えば、政権担当能力に疑問符がついているのは疑いない。それでも、低所得層や我々のような年金生活者が今以上にズタズタにされることはないだろうと、少々甘いかもしれないが、淡い期待を抱き、一度はやらせてみるのもいいのではないかと思っている。8月30日が待ち遠しい。
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