「身体検査」のご都合主義
民主の大勝ムードに水をさす気はないが、政党のご都合主義が垣間見えるのが不愉快だ。
民主党は25日、衆院選の勝利を前提に、選挙後直ちに事実上の組閣作業に着手する方針を固め、要職に就任する可能性のある約200人を対象に「身体検査」をするという。「身体検査」は、本人や秘書、家族らについて、(1)政治資金の収支報告などの「政治とカネ」問題や、特定企業、業界との不適切な関係がないか(2)違法ではなくても金銭トラブルや女性問題といったスキャンダルを抱えていないか-などをチェックするというものだが、これには疑問がある。過去には、選挙後にスキャンダルが明るみに出た議員は大勢いる。その反省があるなら公認候補として決定する前に「身体検査」をやるべきで、それが国民に対する政党の責任である。
また、対象が本人や秘書、家族らについてというのであれば、党代表も選挙担当の代表代行も(Ⅰ)に該当するはずだ。その他にも党の主要な役職にある人物のマルチ業界からの献金の事実も明らかになっている。しかしいずれも公認されているのは納得がいかない。しかも、建設業からの献金疑惑も故人献金疑惑も、国民の6割以上が、当事者が説明責任を果たしていないと考えている、との世論調査がある。
選挙の公認前に「身体検査」を実施した場合、複数の幹部連中に「非公認」のレッテルを貼らなければならないので後回しにしたのか、と勘ぐりたくもなる。意地の悪い見方と思われるかもしれないが、これが「政党の論理」と異なる「市民常識」というものである。
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