下水道交付金不正受給に判決

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 岡山市の下水道交付金不正受給の訴訟で17日、高裁の判決が出た。

 この住民訴訟原告の「市民オンブズマン岡山」(代表幹事・重田龍三氏)は「95パーセントの勝利」と総括した。逆に、岡山市議の羽場頼三郎氏(民主党)は「悪いやつが守られる裁判の結果に疑問を感じた」と酷評。皮肉なことに、重田氏も羽場氏も私の友人であるがゆえに、気分はいたって複雑である。以下、正確を期すために、オンブズマンの見解と羽場氏の考えをHPから引用し、最後に「私ならー」と書くことにする。
 
 市民オンブズマンおかやま(HP)

 岡山市の「下水道水増し事件」について、広島高裁岡山支部は本日、市の元市長1人、元助役1人、元下水道局長5人に対し、総額7億6000万円余の支払を命じる判決をしました。この事件は、
1 平成11年、岡山市が29年間にわたり、下水道の利用人口値を、国に過大に報告していたことが発覚し、
2 その結果、岡山市は過大に受け取っていた交付税19億円余+年10.95%の加算金21億円余を国に返還させられ、
3 市民オンブズマン岡山のメンバーが、過大報告の責任者らに対して、市に17億円余を賠償するよう請求して提訴していたものです。
 岡山地裁は平成18年、この間の市長、助役、下水道局長、財政局長の全員17人に総額16億円余の支払を命じる判決をしました。
 9月17日の高裁支部判決は、
1 元市長と元助役1人の控訴を棄却し、
2 元下水道局長5人について、1審判決の命じた支払額を減額し(責任を   
認める期間を制限したことによる)、
3 元助役3人、元財政局長5人について、原判決を取り消して原告の請求を棄却しました。(「水増しを知っていたと認定できない」ことによる)(なお、残り2名については控訴審中に死亡し、訴えを取り下げ)
 だいぶ値切られましたが、元はといえば1審理判決が乱暴すぎたので、原告としては満足できる判決です。気分としては、95%勝訴というところです。もっとも、被告側は確実に上告しますから、まだ気を緩められません。「まだ最高裁がある!」(え?なにか違ってますか?)
 この判決の一般的、法律的な意義としては、
1 自治体職員が、「財務会計行為」以外の職務執行によって自治体に違法に損害を与えた場合に、「怠る事実」構成で住民訴訟できることを確認したこと、
2 市長、助役、局長の自治体への損害賠償義務の要件について、「重過失までいらない、ふつうの過失で足りる」としたこと、かと思います。
(地方交付税についての幹部職員の認識義務についても興味深い判断をしていますが、この点はあまり一般的な意義があるとはいえないでしょう。)
 判決書は115Pの超大作ですが、ご希望があれば写しをお送りいたします。

 羽場頼三郎岡山市議(民主党) の主張(HP)
                                                                    
 下水道裁判の2審の判決が出た。市の敗訴、すなわち元市長以下の責任を認めたものだが、おかしいと思う。これは、市が国に対して下水道事業の補助金申請にあたり、普及率をごまかしたとして20億円の返還と21億円の(追徴の)加算金を取られたことが、これまでの市の最高幹部に責任があると請求されたもの。市の責任者、市長が当時それを知らなかったことは、私が現場にいたので知っているし、下水道局長はすべて国からの出向なのだから、国が騙されたというのは間違いである。国が知っていたのに、後から追徴金を取ることは不当だ。そもそも、これは当時の萩原市長が議会に相談もなく、勝手に支払った追徴金だと思っている。事情を調査することもなく、支払ったことには黒い意図が感じられる。すなわち、前市長である安宅敬祐に責任を負わせ、次回の選挙に出れなくしてやろうと、思ったのではないか。それが、国からの出向の下水道局長や財政局長まで責任が及ぶことを考えなかったとことも、この推測を裏付ける。判決では、市長は故意や重過失がなくても「過失」があれば責任が問われるとする。しかし、誰も自分の後任が邪悪な者ではないという保障がないわけだから、市長を引き受ける人がいなくなる恐れがあるともいえる。私から見るとよほど現実とはほど遠い判決だ。逆に萩原氏には責任がないという結論も疑問で、悪いやつが守られる裁判の結果に疑問を感じた。
 
 私なら、責任の所在を追及
 
 事件の詳細を把握しているわけではないので一般論で言えば、私が市議会議員なら関係資料を手にして質疑・質問で真相に迫る。そのうえで、返還する必要がない交付金を返還させられたと確信した場合は、有権者の権利として法的手段を行使して司法の判断を仰ぐ行動に出る。
 交付金返還時の市長の政治的な意図の有無にかかわらず、支出負担行為に至る法令上の適正な諸手続きを経た(であろう)職員の事務で、結果として市(市民)が損害を受けた事実があるとすれば、その責任の所在を明らかにしなればならないのは言うまでもない。市民は行政の見えない(隠しておきたい)事務に関しても「知る権利」を有しているし、議員はその権利に応える義務があると考えるからである。
 地方議会は議会総体が野党的な立場で行政を監視しなければならない責務がある。与党的な立場(市長選挙の際の支持・協力関係)にあったとしても、市民の利益を守ることを最優先に位置づけて戦う姿勢が「市民感覚」であると確信して行動する。

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Comments(1)

谷口總一郎 :

ふくお様、
 日頃は度々、無理なお願いをしてご助言いただきましてありがとうございます。
 記事の内容については詳細には理解出来ませんでしたが、最後の三行は小生も身に染みて理解していて、無力感も味わいながら議員はいつもそうあらねばと日々、戦っています。基本的精神を説く三行ですので、小生のブログの中で使わせていただきます。
 記事中の問題は別にして、行政における疑わしい事件については、議会の質問や質疑だけでは逃げられることの方が多く、そんな時には記事の場合のように「市民感覚」を以って、行政に対し住民監査請求や告訴もあると認識しています。

 勉強させて頂いています。

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