服装問題の「品格」とは
冬季五輪のスノーボード男子ハーフパイプの国母和宏選手が、五輪の選手団の服装問題でマスコミの煽る世論の袋叩きにあった。
写真で見る限り、確かにだらしのない着方で違和感はあるが、今時の若者の着こなしの一つなのかと思う程度だった私は、品格まで持ち出す批判のあり方にはウンザリした。
やくみつる氏が「本国召還ものだ」と言ったのには驚いた。確かに、あの着こなしが今はやりのものだとしても、多額な税金で派遣されている立場だから、何らかの規定に抵触しているとしたら、同行の監督かコーチが注意すれば済むことである。あれでは元横綱の朝青龍を野放しにしていた高砂親方と同程度と言っても間違いではない。騒ぎが大きくなって国母選手自身も戸惑ったはずである。
私自身は今の若者のファッションが嫌いなわけではないが、あまりに奇抜だと目を背けたくなる。だが、着こなしやマナーに至るまで時代とともに変遷するものである。私のような古い時代に教育を受けた者は、帽子は屋内では脱ぐものと家庭で教えられたものだ。また、挨拶するときには帽子を脱ぐこともそうだ。もちろん食事のときに帽子をかぶったままというのは非常識極まりないと思っている。その感覚で見れば、テレビに出ている(やくみつる氏など)コメンテーターが帽子をかぶったままでいるのは非常識で品格に欠けている。だが、時代がそうさせているのか、と自分に言い聞かせているだけで、「品格に欠ける非常識な態度」などと言う気はない。大体、自分の価値観を他に押し付けるのはよくない、と家族にも徹底してきたつもりだ。
国母選手はまだ若く前途有望な選手のようだ。今回も本人が満足する立派な成績をあげたのだから、「国の恥だ」とか「品格に欠ける」「非常識」などという、変に大人ぶった他の人の批判や価値観の押し付けなどに屈することなく、また、すぐに多数派に迎合するマスコミに左右されることなく、次の機会に向けての精進を重ねてほしいものである。
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