闘病記23 妻の命日

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ステージⅣのがん患者の5年後の生存率は15%くらいと聞く。

当然、私の統計上の生存率も同じだ。5年後といえば、かなり長寿の部類の88才になっているから、他の病気で「おさらば」してもおかしくない年齢である。人生でやり残したことはないと自負している関係上、いたずらに馬齢を重ねることにはいささかの抵抗感がなきにしもあらずではあるが、73歳でこの世を去った妻の分まで生きようと決めたからには、もう少し頑張らなければならないとの使命感のようなものもある。加齢による足の衰えは隠しようもないが、運動のつもりで今日も買い物に出掛けてきた。「今、帰ったよ」と遺影に報告すると、妻はいつものように笑顔で「お帰りなさい」と答えたような気がした。妻がこの世を後にしたあの日までの老老介護の日々を思い返すと、改めて寂しさが込み上げるが、気を取り直して、遺影に向かって「もう少し頑張るよ」と語りかけながら花に水をやった。今日は彼女の2年目の命日である。

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ふくお ひろし

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